新美南吉記念館の可愛さにきゅん(写真がへたです)
ずっと行きたいと思っていた愛知県半田市の新美南吉記念館に行って来ました!
なおこの記事の副題は
「駅で出会ったおばあさまと意気投合して三時間南吉ゆかり巡りをした話」です
半田口駅
見てこれ!もうすでに駅からきつねさんがいるの!かわいい!
駅から出てすぐ上品なおばあさまに
「新美南吉記念館はどうやっていきますか?」と尋ねられ
「わたしも行きます」
「「それでは一緒に行きましょう」」の流れに。
ちなみにおばあさまは知らない土地に不安になったらしくて私に声をかけたらしいけど、記念館に行くまでの道のりは細かく看板が設置されてるので迷わず行けます。親切!
(以下の写真に赤い影が入ってるのはスマホカバーが折れ曲がってカメラレンズにかぶさってしまっているからです…しょうもなくてすみません)
新美南吉の生家
時間が読めないから生家は記念館の帰りに時間があればと思っていたけど、おばあさまが今行きたいなら行くしかない(誘いを断れないタイプ)
ということで生家を先に見学。
復元だけど、中にも入れて生活感を感じられる
地下も見学できるけど急な梯子があるのでヒールで行かなくて正解
(そもそも南吉記念館まで徒歩で行くと20分なのでヒールという選択肢はなかった)
生家の向かいには常夜灯
南吉の小説のモデルになったり養子になることを言い渡されたりした場所
そしてゆかりの寺と神社を巡り
いよいよ記念館に向けて歩き出す
すごく暑い日で、20分の道のりをひいひい言いながら歩いた
そもそも徒歩が想定されてないのか歩道がない、車道脇の細いところを歩いた。
わたしがOver70歳なら間違いなく徒歩は選ばないんだけど、私より元気に歩くおばあさまと身の上話や南吉の話をして歩く
「てぶくろを買いに」が解釈違いだったのでどうしようかどきどきした
おばあさま強火のハピエン支持だった
わたし→人間は結局お金がもらえれば良いわけだからいい人ではない。母きつねが「ほんとうに人間はいいものかしら」と疑問に思うところが好き
おばあさま→そんなひどいこと言わないで。「てぶくろを買いに」は心温まる優しい話。
しかし、子きつねの純粋さが可愛くて好きという着地で平和的解決ができた
ありがとう子きつねかわいいよ子きつね
子きつねがいっぱいの半田
そんな超可愛い子きつねが半田の町にはたくさんいた
途中で通りすぎた小学校の塀は小学生が書いたきつねや南吉作品の絵で埋め尽くされていたし、きつねをあしらった看板がたくさん
道中も可愛い楽しい
きつねというモチーフがとにかく可愛いからきつねにあふれている街に住む地元の人がうらやましい
愛されてるのもよくわかる!
そしてついにたどり着いた記念館
記念館の目前に信号機付きの横断歩道があって、歩行者点滅でおばあさまが「いけるやろ」と早歩きでつっこんでいって大阪のおばちゃんを感じた。
まさか、大阪での、赤信号=注意して渡れってほんとなの?
入館。返却式ロッカー有り、遠方から来た者としてはうれしい
チケットを買うと窓口のお姉さんに
「黄色い足跡をたどると展示室になります」と言われて、足元を見ると
子きつねの足跡🐾可愛すぎる
そして窓口を振り替えると
子きつねちゃん!!!こっち見てる!
さらにレファレンスがこんなかんじ
テーマパークかな?
「てぶくろを買いに」のきつねちゃんがメルヘンに再現されていてわたしのなかの小学4年生が呼び覚まされた
(てぶくろを買いにを4年生国語で習った世代)
まず建物が広くて綺麗で新しいっていうだけでもポイントすごい高いのに、展示室に入る前から満足感がすごい
展示室
展示室前で南吉先生にお出迎えされてびっくりする(蝋人形)
そして展示室内にも幼少期や中学生の南吉先生(蝋人形)
生い立ちから亡くなるまでの展示。人生が短く作家時代も短い作家。そして出身地の記念館。丁寧に生涯が展示されていた
「おぢいさんのランプ」のランプの木が再現されていたり、代表作がフィギュアで表現されていたり、視覚でも楽しめる
展示の文字の理解が難しいお子様が来ても、伝わるものがあるんじゃないかな
そういうところが童話作家の記念館の展示としてすごく素敵だと思った
展示室はボランティア解説員の方とおばあさまと一緒に回った
おばあさまは大阪の方なので押しが強くてガンガン質問するし感想言うから、それに対して解説員の方がお話してくれて勉強になった
解説員さんに聞いた印象的だった新見南吉のエピソード
・写真に写るとき自分のお気に入りの角度がある。一番のお気に入り写真の裏にサイン
・じつは視力が良く、掛けているのは伊達メガネ
女学校の教員だった南吉。教え子の大村博子さんが
「若いしハンサムで背も高い。悪いけどほかはみな田舎教師。先生はもう大人気でしたね。でも私たちとは13歳くらい歳が離れていたので、誰も恋愛感情にはいたらないのです。素敵だけれど、寄り付きがたい、そんな存在」
と語ってる上での伊達メガネやばくない??本当に本当にかっこよかったんだろうなあ
伊達メガネ、2018年でもおしゃれなアイテム
展示室のパネルに南吉先生の日記から抜粋された「つぶやき」が展示されていて、人間として魅力的
やはり、ストーリイには、悲哀がなくてはならない。悲哀は愛に変る。
15歳でこの感覚すごい。天才だというのを差し引いてもすごい。
29歳で亡くなってしまったけど、もっと長く生きていたらどんな作品が読めたんだろう
いや、それにしても伊達メガネが衝撃…
童話の森・ごんの小径・せせらぎの小径
記念館を出ると、広い敷地。
ごんぎつねの舞台を歩けるの嬉しい。
ごんの小径は自然観察ができるんだけど、南吉童話のここにでてくるという解説付きですごい楽しい
暑いけど!!
地元の親子連れが走り回っていたり、地元のお年寄りが集っていたりのどかですごくいい空間だった
cafe&shop「ごんの贈り物」
ショップの商品も可愛い。きつねアイテムがたくさん!
もちろん新見南吉の本や半田市のおみやげまで
種類が豊富でミュージアムショップというよりおしゃれな雑貨屋さん
そしてお隣にカフェ。
とにかく、とにかく可愛い。
きつね、そーきゅーと。
名前を失念してしまったんだけど、なんか可愛い名前のブレンドを飲んだ
森を歩き回って暑くて疲れた体だから余計に美味しく感じた
南吉先生の本も読めるカフェ
皇后美智子様がお好きだという「でんでんむしのかなしみ」を読んでうるうるして、
「うまやのそばのなたね」の解説で涙を流した(たしか巽聖歌お兄さんだったと思うけど自信がない。記録残しておけばよかった、買いたい)
青空文庫でも読めるけど、童話集の解説ってこんなにも優しいのかと
子どもに向けた語り口調で生命の話をしてるんだけど優しくて泣いた
やっぱり本買わないとだめだと思った
予定があったから4時間滞在で半田を出たけど、時間があれば一日中いられると思った
いっそあの可愛い空間に住めたらいいと思う!!!
また行ってみたい、今度はレンタカー借りて史跡巡りしたいな